余録 - 毎日新聞

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余録

毎日新聞1面の看板コラム。

  • その朝、「私」は母と弟を…

     その朝、「私」は母と弟を勤労奉仕や学校へ送り出し、職場に向かった。「小学校の正門の前を通り抜けると/小さな女の子が指切りをしながら/歩いていた/少し行くと/い…

  • もうすぐ立秋…

     もうすぐ立秋。街角で見かける花も変わろうとしている。赤、黄、青。花の思い出は色と共に残る。「記憶色」という写真用語がある。人が脳に刻み込んだ色は実際より鮮やか…

  • 江戸時代の相撲では「大関」だった力士が…

     江戸時代の相撲では「大関」だった力士が次の場所で幕下に格下げされたことがあった。「大関」といっても、ろくに相撲を取れないのに立派な体格だけで客寄せのために番付…

  • 作家の菊池寛や宇野千代に愛された…

     作家の菊池寛や宇野千代に愛された万年筆の店がある。「祖父(初代)が出張修理に伺っていたようです」と川窪(かわくぼ)万年筆店(東京都文京区)の3代目代表、川窪克…

  • 戦後75年の歩みを考えると…

     戦後75年の歩みを考えると、四半世紀ごとに時代の節目といえる出来事があった。1970年は大阪万博。95年には阪神大震災にオウム真理教の地下鉄テロ。今年は東京五…

  • 悲しかり化外の民の如き身を…

     「悲しかり化外(けがい)の民の如(ごと)き身を異国の短歌(うた)に憑(つ)かれて詠むは/傅彩澄(ふさいちょう)」。日本の植民地時代に日本語教育を受けた台湾人の…

  • 「日紡大垣工場に奇病発生」…

     「日紡(にちぼう)大垣工場に奇病発生」。1918(大正7)年9月20日に謎の熱病発生の記事が地方紙に載ったのが、その始まりだったという。次いで26日に大津の歩…

  • 室町時代に来日した宣教師フロイスは…

     室町時代に来日した宣教師フロイスは日欧の文化の比較をしているが、なかにはキュウリの食べ方もある。欧州人はキュウリを未熟なまま食べるが、日本人はすっかり黄色に熟…

  • 「世界史の現時点では…

     「世界史の現時点では、ほぼすべての国が二つの生き方のいずれかを選ばねばならない」。1947年のトルーマン米大統領の特別教書演説は、米ソ冷戦開始を告げる「トルー…

  • 「困難な時は足元を見ず、星を見上げよう」…

     「困難な時は足元を見ず、星を見上げよう」。先年亡くなった宇宙物理学者ホーキング博士の言葉である。だがその博士も筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこう…

  • 静岡県を流れる大井川は江戸時代も…

     静岡県を流れる大井川は江戸時代も橋がかからず、人による「徒(かち)渡し」が行われた。理由は諸説あるが、技術的要因に加え、川越え組織の権益を保護する必要もあった…

  • 鉄道好きに「乗り鉄」「撮り鉄」は多いが…

     鉄道好きに「乗り鉄」「撮り鉄」は多いが、「描き鉄」は知らなかった。兵庫県在住の本岡秀則さん(42)はそんな一人だ。東京都内で最近、開かれた美術展で、その作品「…

  • 「おかげでさ するりとな ぬけたとさ」…

     「おかげでさ するりとな ぬけたとさ」。こう歌い踊りながら歩いたという。江戸時代の伊勢参りの集団、「おかげ参り」の一行である。親や主人に無断で抜け出した子ども…

  • 相撲の土俵の起源は…

     相撲の土俵の起源は、一説に対戦する力士を取り巻く見物人の人垣に由来するという。この観客の輪は「人方屋(ひとかたや)」と呼ばれた。力士がそこに押し込まれたり、投…

  • 「朝顔に釣瓶とられてもらひ水」は…

     「朝顔に釣瓶(つるべ)とられてもらひ水」は、いま時分の句である。水をくみに井戸端に出たら、おけに朝顔のつるが巻き付いている。外すに忍びず、隣家で水をもらった。…

  • 雑誌「歴史と人物」…

     雑誌「歴史と人物」(中央公論社、1986年休刊)は、太平洋戦争の軍人証言録が売り物だった。証言を集めた若手研究者が、ベストセラー「独ソ戦」の著者・大木毅氏と戸…

  • 羽生善治さんが中学3年で

     羽生善治(はぶ・よしはる)さんが中学3年でプロの棋士になってほどなく、その所作があれこれとりざたされた。代表的なのが、眼鏡の奥から対戦相手をにらむような鋭い視…

  • 政治の世界では楽観的な主張の方が…

     政治の世界では楽観的な主張の方が選挙で圧倒的に有利とのデータが、過去の米大統領選の調査で示されている。書き言葉でも楽天的な言葉の方が大きな影響力のあることは、…

  • ハリウッドスターには…

     ハリウッドスターには「成功は本物か」「世間を欺いていないか」と悩む人が少なくないそうだ。アカデミー賞俳優のトム・ハンクスさんも「いつも綱渡りをしていると感じる…

  • 「野口英世よこはま顕彰会」は細菌学者…

     「野口英世よこはま顕彰会」は細菌学者、野口英世が検疫所にいたころの施設の保存などに取り組むNPO法人である。田中常義(つねよし)理事長は言う。「検疫官は社会が…

  • エジプトの博物館に古代王国のファラオ…

     エジプトの博物館に古代王国のファラオ、ペピ1世の像が収蔵されている。政略結婚や官吏登用で権力基盤を固め、遠征と貿易で勢力圏を拡大した。「現存する世界最古の等身…

  • 「リモマ」とは何かと思ったら…

     「リモマ」とは何かと思ったら、「リモートマッチ」の略という。サッカーJリーグ、バスケのBリーグなどが「無観客試合」に代えて採用したカタカナ語で、サポーターは「…

  • 「隣の子 おらがうちでも鰯だよ…

     「隣の子 おらがうちでも鰯(いわし)だよ」。安普請(やすぶしん)の薄い壁の江戸の長屋暮らしはプライバシーとは無縁、隣のおかずも分かった。だから「椀(わん)と箸…

  • 映画「風と共に去りぬ」の撮影は…

     映画「風と共に去りぬ」の撮影はすでに始まっていた。しかし、脚本が気に入らなかったプロデューサーは撮影を止め、新聞記者出身で早書きのすご腕と定評があった脚本家の…

  • 今は2万円台の日経平均株価が…

     今は2万円台の日経平均株価が過去最も安い85円25銭をつけたのは、ちょうど70年前の1950年7月だった。連合国軍総司令部(GHQ)がインフレ抑制のために打ち…

  • 九州にはカッパの伝説が多いが…

     九州にはカッパの伝説が多いが、熊本県はカッパ渡来の地という。八代(やつしろ)市には碑まであるが、江戸時代の説話集によれば、中国は黄河のカッパ一族が海を渡って来…

  • なじる相手に反撃して…

     なじる相手に反撃して、なじり返す「逆ねじを食わせる」の逆ねじを、ひところ「ぎゃくねじ」と読んでいた。ある時、辞書を探しても「ぎゃくねじ」がなく、恥ずかしながら…

  • ロシア最東端の少数民族の居住地に…

     ロシア最東端の少数民族の居住地にモスクワから援助物資の肉の缶詰がラジオやテレビ、新聞・雑誌と一緒に届いた。ラジオをつけるとプーチンが話していた。テレビをつける…

  • ある祝宴で歌われた言葉だ…

     ある祝宴で歌われた言葉だ。「わしは人びとに恥をかかせる偉大な首長だ/われらが首長は人びとの顔に恥をもたらす/われらが首長は人びとの顔に嫉妬(しっと)をもたらす…

  • 香港の旗に描かれた5弁の花はバウヒニア…

     香港の旗に描かれた5弁の花はバウヒニア、中国名は紫荊花(しけいか)、俗称は香港蘭(らん)ともいう。紫荊花には仲たがいした3兄弟をいさめて一夜のうちに枯れ、それ…

  • 伊勢参りの道中の喜六と清八…

     伊勢参りの道中の喜六(きろく)と清八(せいはち)、めし屋に立ち寄った。上方落語「煮売屋(にうりや)」は、2人が店のおやじにいろいろからんで、酒の注文となる。聞…

  • 「政治とカネ」の不祥事を根絶しようと…

     「政治とカネ」の不祥事を根絶しようと非自民連立の細川護熙首相と河野洋平自民党総裁が政治改革で合意の握手を交わしたのは1994年冬のことだ。未明の記者会見が終わ…

  • 新型コロナウイルス対策で4月…

     新型コロナウイルス対策で4月、英議会の下院が約700年の歴史にして初めて、テレビ会議による審議を一部導入した。議員たちは今月に入って議会に戻ってきたが、「時期…

  • 米ノンフィクション作家…

     米ノンフィクション作家、ハルバースタムは朝鮮戦争を描いた遺作で、米兵の言葉「ダイ・フォー・ア・タイ」を引いている。「引き分けのための死」。それは朝鮮戦争のすべ…

  • 旧ソ連のアネクドート(風刺小話)は…

     旧ソ連のアネクドート(風刺小話)はいわば20世紀の歴史遺産である。「フルシチョフはバカ」と落書きした男が国家機密漏えい罪で罰せられるというのは傑作の一つだが、…

  • アイヌの人々には…

     アイヌの人々には、パヨカカムイという、病気をまき散らす神の言い伝えがある。疫病を広めようと集落に立ち寄ったが、村人の語るユカラ(少年叙事詩)に聞きほれて仕事を…

  • ふたを開けた途端…

     ふたを開けた途端、目に飛び込む色、色。何を描こうかな。小さな手にクレヨンを握って画用紙に向き合う時の、胸が躍るような気持ちは今でも思い出せる。さて、あの男の子…

  • 初の衆院選が行われた1890年…

     初の衆院選が行われた1890(明治23)年、ある地方新聞に「国会議員周(しゅう)旋(せん)会社」という広告記事が載った。国会議員に選挙民の買収をあっせんする会…

  • ロンドンが近代世界を代表する大都市に…

     ロンドンが近代世界を代表する大都市になった大きな節目とされるのが、1666年のロンドン大火という。4日間にわたり燃え続けた火災は、主に木造だった市内の家屋の9…

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